おまけ:エンジンオイル添加剤の話
こんにちは。社長の田中です。
先日は長々とエンジンオイルの話をしました。
その過程でエンジンオイル添加剤に関する考え方も変わったので備忘録として記載します。
どの整備士ブログや動画を見ても、共通することがあります。
添加剤は栄養剤(サプリ)のようなもの、という認識です。
目的に合った栄養剤を入れないと意味がないわけです。
例えば同じオイル添加剤といわれるものでも
モリブデン添加剤のようなコーティング剤のようなタイプと
フラッシング添加剤のようなスラッジ除去目的のタイプは違うわけです。
その中でもモリブデン添加剤のようなタイプは個人的には?な商品です。
例えば、有名な丸山モリブデンではこのような説明があります。
「モリブデンの性格上、鉱物油との相性は抜群です。」
旧車の場合、鉱物油しか使えない車両も多いのでモリブデンは有効かもしれません。
しかし現代の車は合成油も使えますし、
モリブデン添加剤入れるよりもSPグレードのような良いオイルを最初から入れた方が良いと思います。
エンジンオイル以外にも使えるようなので、一概には言えませんが現代の車にはあまり意味を感じません。
実際パワーが上がりました、などの動画もありますが上がると何が良いのかよく分からなかったです。
重要なのは、「パワーが上がったのではなくエンジンは今までのオイルの為に本来のパワーが出ていなかった。
本来のエンジンパワーは出せていなかったのだからエンジンオイル選定が間違っていたかもしれない。」
と考えるべきではないでしょうか?
あるオイル開発者の論文にもあります。
要約すると「モリブデンを否定はしないが、オイルは考えうる最上のものを開発した」
つまり現代車においてはモリブデンを必要とはしていないのが本来だということです。
(旧車の場合はその保護や延命の為に必要なのは理解しています)
少なくともコーティング系エンジンオイル添加剤は趣味の範疇を超えないということだけは確かなようです。
燃料添加剤はまたちょっと違うようですが・・・?
参考になれば幸いです。
よろしくお願いします。